「揚げ物の油、もったいない」というお気持ち、とてもよく分かります!大量の油を使う上、一度使うと酸化したり、食材のニオイが移ったりして、捨てるしかないとなると、経済的にも環境的にも気になりますよね。
この「もったいない」を解消・軽減する方法はいくつかあります。
1. 使った油を無駄にしない工夫
揚げ物をする場合でも、油を節約し、有効活用する方法はあります。
- 油こし器やオイルポットで濾して再利用する
- 方法: 揚げ物に使った油は、熱いうちに(火傷に注意して)キッチンペーパーや専用のフィルターで揚げカスを濾し、密閉できるオイルポットや清潔な容器に入れて冷暗所で保存します。
- 再利用の目安: 酸化が進んでいないか、ニオイが気にならないかを確認しながら、2~3回程度を目安に使い切るのがおすすめです。古くなった油は健康面でも良くありません。
- 使う順番: フライの衣など、油が汚れにくい・ニオイが移りにくいものから使い、唐揚げや魚のフライなど、ニオイが強いものは最後に使うと、長く使えます。
- メリット: 油の節約、ゴミの削減。
- デメリット: 油の管理が必要、保管場所が必要。
- 揚げカスをこまめに取り除く
- 調理中に浮いてくる揚げカスを網じゃくしなどでこまめに取り除くだけでも、油の酸化を遅らせ、きれいに保つことができます。
- コンロ周りの油汚れの掃除に使う
- 使い古した油や、もう食用には使えない油でも、キッチンの油汚れを拭き取るのに活用できます。油は油を溶かすので、布やキッチンペーパーに含ませて汚れを拭き取り、その後に洗剤で拭けば、意外と簡単にきれいになります。
2. そもそも油の使用量を減らす・使わない調理法を選ぶ
これが最も効果的な解決策です。
- ノンフライヤー(エアフライヤー)を使う
- 特徴: 高温の熱風で調理するため、油をほとんど使わずに揚げ物のような仕上がりが楽しめます。油はねもなく、コンロ周りが汚れる心配もありません。
- メリット: 油の節約、ヘルシー、後片付けが楽、油はねなし。
- デメリット: 導入コストがかかる、揚げ物と全く同じ食感ではない場合もある、調理できる量に限りがある。
- フライパンで「揚げ焼き」にする
- 特徴: 揚げ物よりも少ない油(食材の半分くらいの深さ)で、フライパンでじっくりと揚げます。
- メリット: 使う油の量が大幅に減る、手軽にできる、揚げ物に近い仕上がり。
- デメリット: 食材をひっくり返す手間がある、揚げ物よりはカリッと感が劣る場合がある。
- オーブンで「ベイク」する
- 特徴: 魚焼きグリルやオーブンで、少量の油を塗るか、衣に混ぜる程度で調理します。
- メリット: ヘルシー、大量調理しやすい、他の調理と並行できる。
- デメリット: 揚げ物とは食感が大きく異なる(油で揚げるようなカリッと感は出にくい)。
- 小さい鍋や寸胴鍋を使う
- 特徴: 底面積の小さい鍋を使うと、同じ量の油でも深さを確保しやすくなります。例えば、16cm程度の小鍋なら、フライパンよりも少ない油で十分に浸る深さが出せます。
- メリット: 揚げ物に必要な油の量を減らせる。
- デメリット: 一度に揚げられる量が少ない。
まとめ
「油がもったいない」という課題に対しては、ノンフライヤーや揚げ焼きなど、油をあまり使わない調理法に移行するのが最も根本的な解決策です。
もし、どうしても本格的な揚げ物をしたい場合は、小さい鍋を使って油の量を減らし、使用後は適切に濾して数回再利用するのが良いでしょう。
ご自身の調理スタイルや頻度に合わせて、最適な方法を選んでみてくださいね。

