冷凍コロッケ爆発しない揚げ方
冷凍コロッケを爆発させずに美味しく揚げるには、いくつかの重要なポイントがあります。主な原因は、コロッケ内部の水分が急激に蒸発して水蒸気となり、その圧力で衣を破ってしまうことです。
以下の方法で、爆発を防ぎ、カリッと美味しいコロッケを揚げることができます。
爆発させない揚げ方の基本ポイント
- 絶対に解凍しない!
- これが最も重要です。解凍すると衣が湿気で柔らかくなり、中身の水分も出てきやすくなり、揚げている途中で衣が破れやすくなります。凍ったまま揚げましょう。
- 油の温度は低すぎず、高すぎない「中温(170~180℃)」をキープ!
- 低すぎると: 衣が固まる前に油を吸いすぎてベタつき、中身も温まるのに時間がかかりすぎて崩れやすくなります。
- 高すぎると: 表面だけが急激に焦げ付き、中まで火が通る前に内部の水蒸気が一気に膨張して爆発しやすくなります。
- 一度にたくさん揚げない!
- 油の温度が急激に下がり、衣が固まるまでに時間がかかって爆発の原因になります。鍋の底面積に合わせて、2~3個ずつを目安にしましょう。
- 揚げている間はあまり触らない!
- 衣が固まる前に触ると、傷ついてそこから爆発することがあります。
具体的な揚げ方ステップ
- 揚げる準備
- 大きめの揚げ鍋に、コロッケが半分以上浸かる程度の量の油を入れます(深さ2~3cm以上が目安)。
- 油を170~180℃に加熱します。
- (温度計がない場合)
- 衣の切れ端を少し油に入れると、すぐに沈んで中ほどで細かい泡を出しながら浮き上がってくる状態が目安です。
- 箸を油に入れると、箸の先から細かい泡が勢いよく上がる状態です。
- (温度計がない場合)
- コロッケを投入
- 凍ったままのコロッケを、油に静かにそっと入れます。一度に入れる量は、油の温度が下がらないように2~3個程度に抑えましょう。
- 油が跳ねる可能性があるので、顔を近づけすぎないように注意し、菜箸などを使ってやけどに気を付けてください。
- じっくり揚げる
- コロッケを入れたら、すぐに油の温度が下がるので、火加減を少し強めて170~180℃を保つように調整します。
- 片面がきつね色になるまで、あまり触らずにじっと待ちます(約2~3分)。衣が固まるまでは非常にデリケートです。
- きつね色になったら、菜箸で優しくひっくり返し、もう片面もきつね色になるまで揚げます(約2~3分)。
- 焦げ付かないよう、時々火加減を調整してください。
- 揚げ上がり
- 両面がきつね色になり、全体的にきめ細かな泡が出て、コロッケから軽く「シュワシュワ」という音が聞こえてきたら、中まで火が通っている証拠です。
- 揚げすぎると爆発のリスクが高まるので、適度な色になったら油から引き上げます。
- 油を切るために、バットに網を敷いた上に取り出しましょう。
その他の注意点
- 購入時・保存時:冷凍コロッケの衣にひび割れがないか確認しましょう。ひび割れがあると、そこから中身が出てきやすくなります。
- 揚げ時間の目安:製品によって異なりますが、一般的には片面2~3分ずつ、合計4~6分程度が目安です。
- 安全第一:油はねややけどには十分注意し、深めの鍋を使用し、コンロから目を離さないようにしましょう。
これらのポイントを守れば、冷凍コロッケを爆発させることなく、外はサクサク、中はトロッとした美味しいコロッケを揚げることができますよ!
ノンフライヤーなら爆発しにくい
ノンフライヤーを使えば、冷凍コロッケが爆発するリスクは格段に低くなります。
なぜノンフライヤーだと爆発しにくいのか?
主な理由は、従来の油で揚げる方法と加熱メカニズムが異なるためです。
- 油による急激な加熱がない:
- 油で揚げる場合、170~180℃といった高温の油に直接触れることで、コロッケ表面が瞬時に固まり、内部の水分が閉じ込められやすくなります。この閉じ込められた水分が急激に水蒸気となり、膨張する圧力が衣の強度を超えると「爆発」が起こります。
- ノンフライヤーは、高温の熱風を循環させて加熱します。油のように表面を瞬時に固める力が弱いため、内部の水分が水蒸気になっても、比較的ゆっくりと衣を通して蒸気が放出されやすくなります。
- 圧力の蓄積が起こりにくい:
- 上記と関連しますが、油で揚げるような急激な密封状態になりにくいため、内部に高圧の水蒸気が蓄積する状況が起こりにくいです。
ノンフライヤーでも「割れる」ことはある?
「爆発」という激しい破裂はまずありませんが、内部の水分が膨張することで、コロッケの衣が「割れる」「ひびが入る」ことはゼロではありません。これは以下のような場合に起こりやすいです。
- 温度が高すぎる場合: 設定温度が高すぎると、表面が急速に乾燥・硬化し、内部からの蒸気圧に耐えられなくなることがあります。
- コロッケ自体にひび割れがある場合: もともと冷凍コロッケの衣にひび割れがあると、そこから水分が蒸発する際に亀裂が広がりやすくなります。
- 中身の水分が多いコロッケの場合: クリームコロッケなど、中身の水分量が多いものは、蒸気の発生量も多いため、わずかに割れる可能性が高まります。
ノンフライヤーで美味しく揚げるコツ
- 予熱をしっかりする: 食材を入れる前に、設定温度までしっかり予熱することで、庫内の温度が安定し、均一に加熱できます。
- 凍ったまま入れる: 油で揚げるのと同様に、解凍せずに凍ったまま調理します。
- 薄く油を塗る(推奨): クッキングスプレーやハケで、コロッケの表面に薄く油を塗ると、よりサクサクに、きれいなきつね色に仕上がります。油なしでも調理は可能ですが、仕上がりは劣ります。
- 並べ方に注意: 重ならないように、シングルレイヤーで並べます。熱風が全体に当たるようにすることで、ムラなく調理できます。
- 途中でひっくり返す: 加熱ムラを防ぐため、調理時間の半分くらいで一度ひっくり返すと良いでしょう。
- 温度と時間: 製品の推奨に従うのが一番ですが、迷ったら180~200℃で10~15分を目安に、様子を見ながら調整してください。
ノンフライヤーは、油を使わない分、ヘルシーに、そして安全に冷凍コロッケを楽しむことができる便利な調理器具です。ぜひ活用してみてくださいね。

