窓にカーテンレールがないお部屋でカーテンを取り付けたい、あるいはカーテンレールを使わずに窓の目隠しをしたいとお考えですね。状況や希望に合わせて、様々な方法があります。
ここでは、主に以下の3つのアプローチでご紹介します。
- 突っ張り棒を活用してカーテンを取り付ける方法
- 壁や窓枠に穴を開けずに窓を覆う方法(カーテン以外も含む)
- カーテン以外の選択肢で窓を覆う方法
1. 突っ張り棒を活用してカーテンを取り付ける方法
賃貸物件などで壁に穴を開けたくない場合や、手軽に設置したい場合に最も一般的な方法です。
1-1. 突っ張り棒+カーテンリング/クリップ
- 方法: 窓枠の内側、または窓枠の少し外側に突っ張り棒(テンションポール)を設置し、そこにカーテンリングやカーテンクリップを取り付けたカーテンを吊り下げます。
- メリット:
- 賃貸でも安心(壁に穴を開けない)。
- 設置が簡単で、費用も比較的安価。
- 好きなデザインのカーテンを選べる。
- デメリット:
- 突っ張り棒の耐荷重以上の重さのカーテンは吊るせない。
- 突っ張り棒が落下する可能性もあるため、定期的な締め直しや設置確認が必要。
- 幅の広い窓だと、突っ張り棒のたわみや強度が問題になることも。
- 選ぶ際のポイント:
- 耐荷重: カーテンの重さに見合った突っ張り棒を選ぶ。遮光カーテンなど重いものは強力なタイプを。
- 長さ: 設置したい窓の幅よりも、伸縮幅が少し広いものを選ぶ。
- 種類:
- テンションポール: 細身でカフェカーテンなど軽量なもの向き。
- 強力突っ張り棒: 重量のあるカーテンや、広い幅に対応できるものも多い。
- カーテン: 丈が短めのカフェカーテンや、軽量な生地のカーテンが適しています。
1-2. L字フック+突っ張り棒(壁に小さな穴が開く場合)
- 方法: 窓枠の左右の壁にL字フックを設置し、その上に突っ張り棒を乗せる方法です。
- メリット: 突っ張り棒自体の落下リスクを軽減できます。
- デメリット: 壁に穴が開くため、賃貸の場合は注意が必要です(画鋲程度の穴なら許容されることもあります)。
- 選ぶ際のポイント: フックの耐荷重と突っ張り棒の長さを確認します。
2. 壁や窓枠に穴を開けずに窓を覆う方法(カーテン以外も含む)
突っ張り棒以外の、穴を開けない方法や、最小限の穴で済む方法です。
2-1. マグネットフック+ワイヤー/突っ張り棒
- 方法: 金属製の窓枠や、窓の周囲の金属部分に強力なマグネットフックを取り付け、そこにワイヤーや軽量の突っ張り棒を渡し、カーテンを吊るします。
- メリット: 穴を開けずに設置可能。取り外しも簡単。
- デメリット: マグネットがつく場所が限られる。耐荷重が低い場合がある。
- 選ぶ際のポイント: マグネットの吸着力と、ワイヤーや突っ張り棒の耐荷重を確認。
2-2. 窓枠に貼るタイプのロールスクリーン/プリーツスクリーン
- 方法: 窓枠に直接粘着テープなどで取り付けるタイプのロールスクリーンやプリーツスクリーンがあります。
- メリット: 穴を開けずに、すっきりとした見た目で窓を覆える。
- デメリット: 粘着力が強力すぎると剥がしたときに跡が残る可能性も。遮光性や操作性に限界がある場合も。
- 選ぶ際のポイント: 賃貸の場合は、原状回復のしやすさを最優先に、弱粘着タイプや、剥がせることを謳っている製品を選ぶ。
2-3. 窓に貼る目隠しシート・フィルム
- 方法: 窓ガラスに直接貼り付けるタイプのシートです。
- メリット:
- 賃貸でも安心(剥がせるタイプを選ぶ)。
- 完全に光を遮断したり、UVカット効果を付与したり、外からの視線を遮りつつ光を取り入れたり、様々な機能を持つものがある。
- デザインも豊富で、窓の雰囲気を変えられる。
- デメリット:
- 開閉できないため、換気がしにくい、窓からの景色が見えなくなる。
- 一度貼ると剥がすのが少し手間な場合がある。
- 選ぶ際のポイント: 賃貸の場合は「水で貼れる」「剥がせる」タイプを選ぶ。目的(遮光、目隠し、UVカットなど)に合った機能を選ぶ。
2-4. 家具や観葉植物で目隠し
- 方法: 窓の前に背の高い本棚やパーテーション、大型の観葉植物などを配置して、物理的に目隠しをします。
- メリット: 窓を塞ぐわけではないので、光や風は取り入れつつ目隠しができる。
- デメリット: 窓の開閉がしにくくなることがある。家具の配置に工夫が必要。完全に視線を遮ることは難しい。
- 選ぶ際のポイント: 窓の大きさや部屋のレイアウトに合わせて、適切な家具を選ぶ。
3. カーテン以外の選択肢で窓を覆う方法
カーテンレールがない場合でも、カーテン以外の製品で窓を装飾・機能性を追加できます。
3-1. ブラインド
- 種類:
- 横型ブラインド(ベネシャンブラインド): 羽根の角度を調整して光の量を細かく調節できます。
- 縦型ブラインド(バーチカルブラインド): スタイリッシュで大きな窓に向いています。
- メリット: 光の調節がしやすい、種類や素材が豊富、すっきりとした印象。
- デメリット: 取り付けに壁や窓枠への穴あけが必要なことが多い(一部、穴あけ不要タイプもありますが選択肢は限られます)。羽根の掃除がやや手間。
3-2. ロールスクリーン
- 種類: 生地を巻き上げて収納するタイプ。
- メリット:
- すっきりとした見た目で、省スペース。
- 全閉時には一枚の絵のように見せられる。
- 遮光タイプなど機能性の高いものが多い。
- デメリット: 光の調整は全閉か全開のどちらかに近い形になる。
- 選ぶ際のポイント: 窓枠への取り付けが主流ですが、天井付けや正面付けも可能です。穴を開けずに設置できる賃貸対応品もあります。
3-3. シェード
- 種類: カーテン生地をコードやチェーンで上下にたたんで開閉するタイプ。
- メリット: カーテンと同じ生地で統一感が出せる。
- デメリット: 巻き上げると生地がたまるため、上部が厚くなる。
3-4. プリーツスクリーン / ハニカムスクリーン
- 種類: アコーディオンのようにプリーツ状に折りたたんで開閉するタイプ。和室にも合うデザインが多い。
- メリット:
- 和モダンな雰囲気。
- ハニカムスクリーンは断熱性が高い。
- 上下開閉のタイプもあり、採光と目隠しを両立しやすい。
3-5. 障子・襖
- メリット: 和風の部屋に自然に馴染む。光を柔らかく取り入れつつ目隠しになる。
- デメリット: メンテナンスがやや大変。洋室には合わせにくい場合も。
各方法を選ぶ際のポイント
- 賃貸物件か持ち家か: 賃貸の場合は、原状回復が可能かどうか(穴を開けない、跡が残らない)が最重要です。
- 遮光性、プライバシー保護の必要性: 完全に光を遮りたいのか、外からの視線を防ぎたいのかによって適した方法が変わります。
- デザイン性、インテリアとの調和: 部屋の雰囲気や好みに合わせて選びましょう。
- 取り付けの手間、コスト: 予算やDIYのスキルに合わせて選びます。
- 換気の必要性: 窓を開けたい頻度が高い場合は、簡単に開閉できるものが便利です。
ご自身の状況や優先順位を整理して、最適な方法を見つけてくださいね。

